今回は、「リスティング広告を出してみたいけど、成果をあげられるのかわからない」「運用ってどうするのかわからない」と踏みとどまっているという方に向けた記事となります。。
そこで、広告運用を行う前に計画しておくべきことを解説していきます。
広告費用はどれくらい用意する?
まず、このように考えておられる方もいるのではないでしょうか。広告を出稿するには、もちろん費用がかかります。弊社でも「広告費用はどれくらいかかりますか?」というお問合せをいただくことがあります。広告にかかる費用は広告出稿の目的や商材、会社の規模感によっても変わるので、一概にいくら必要かは断言できません。ですが、運用を開始する際は必ず1日あたりの広告予算を設定する必要があります。
では、この広告予算はどのようにして算出するばよいのでしょうか。
予算を決めるためには、まずしっかりと準備をすることが大切です。広告を出稿する目的はもちろん、各指標(KGI/KPI)を定めていく必要があります。まずは指標の意味を理解するところから始めましょう。
追うべき指標を定める
目標コンバージョン数(CV)
コンバージョンとは、Webサイトにおいての最終的な成果のことです。
ですので、商品を販売したい場合のコンバージョンは「目標販売数量」になり、資料請求やお問合せをいただきたい場合のコンバージョンは「目標件数」になると思われます。
クリック数(CLICK)
クリック数は広告がクリックされた回数です。
コンバージョン率(CVR)
コンバージョン率とは、広告から来ていただいた回数(クリック数)からコンバージョンにまで至った割合です。以下の計算式で求めることができます。
コンバージョン数 ÷ クリック数 × 100
(上限)クリック単価(CPC)
クリック単価とは、1クリックあたりにかかる費用のことです。上限クリック単価とはその上限のことで、設定するキーワードごとに上限を決めることもできます。
上限を設定しない場合、自動で入札されてしまうので1クリックあたりの費用がものすごく高くなってしまうこともあります。
ROAS
ROASはReturn On Advertising Spendの略で、売上高を基準とした広告費に対する回収率のことです。以下の計算式で求めることができます。
売上 ÷ 広告費 × 100
基準値は100%なので、100%を超えている場合は、売上に貢献できていることがわかります。しかし、このROASでは実際の利益が確認できません。
ROI
ROIはReturn On Investmentの略で、利益額を基準とした広告費に対する回収率のことです。以下の計算式で求めることができます。
利益 ÷ 広告費 × 100
もしくは、
( 平均利益単価 × 獲得数(CV) - 広告費 ) ÷ 広告費 × 100
基準値は0%なので、0%を超えている場合は、その広告で採算が取れていることを確認できます。しかし、これは実際の利益額を表す指標ではありません。
コンバージョン単価(CPA)
コンバージョン単価とは、コンバージョン1件あたりにかかる費用のことです。以下の計算式で求めることができます。
広告費 ÷ コンバージョン数
これら①〜⑦のどの指標を重要視するかは、目的や商材によって変わるので、要注意です。
どの指標を追うにしても、広告によってどれだけの売上と利益があればよいのかを定めてから各指標を定めていくことが重要です。
どれくらいの期間で運用する?
これもまた一概には断言することができません。しかし、1ヶ月間などの短期運用より長期的に運用をするほうが成果は出やすいです。運用期間が長いほど、効果測定や繰り返し改善ができるため広告の精度が上がり、表示回数やクリック数、コンバージョン数の向上が見込めるためです。しかし、必ずしも短期間の運用で成果があげられないわけではありません。1ヶ月運用して成果があがることもあれば、3ヶ月運用しても成果があがらないこともあります。
広告による成果が出るかが不安な方へ
リスティング広告運用を行うか迷われている方は、「運用が難しそう」、「成果が出るか不安」という方が多いと思います。
しかし、運用を開始する前の計画が最も大切であるため、今回はまず指標の理解を中心に解説しました。いきなり多くの指標が出てきたので難しいと感じられたかもしれませんが、運用するにあたってこれらの理解は必須です。そして、指標に基づいて事前にロードマップを引いておけば、それに基づいて運用・改善を行えばいいのです。
広告運用時の設定やテクニックについては次回以降の記事で解説したいと思います。